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県内景気動向調査(2019年10-12月実績、2020年1-3月見通し)

県内景気動向調査(201910-12月実績、20201-3月見通し)

― 県内景気は拡大に一服感が見られる

沖縄県内企業の経営の実態と見通しを把握し、今後の各企業の経営の参考情報として提供することを目的として、県内景気動向調査を実施しましたので、その結果を公表いたします。本文(PDF)

本調査は、各種経済関連指標だけでなく、県内各事業所へのアンケートおよびヒアリング等を実施し、県内景気の現状と見通しについて整理をいたしました。

なお、本調査は、以下2点の特徴がございます。

●  調査対象を、比較的小規模な事業者における景況も反映されたものとなっています。
●  本調査においては、県内企業の各種BSI(Business Survey Index)を算出いたしました。算出方法は、以下のとおりとなっています。

BSI = (「上昇」と回答した企業構成比) - (「下降」と回答した企業構成比)

BSIは景気の現状や先行きを「上昇」・「下降」といった前期と変化した方向で判断する指標です。BSIがプラスであれば、企業の景況や各種項目が前期と比較して好調であるということであり、BSIがマイナスであれば、景況や各種項目が前期と比較して不調と考えられます。

【全体概要】

■  現状判断と見通し

今期(2019年10-12月)の県内企業の景況判断BSIは—1.4で「下降」超となっており、県内景気は拡大に一服感が見られる。好調に推移する入域観光客数や人口の増加もあり市場自体は好調も、消費増税等によるコスト高、駆け込み消費の反動減、供給過剰による顧客分散と競争激化の影響が顕在化し業況は低下した。慢性的な人手不足の問題もある。

来期(1-3月)も、引き続き競争激化やコスト高への懸念が強く、BSIは-1.9で「下降」超えの見通しだ。県外、海外需要に対する期待も薄れている。また、中東情勢や米中貿易摩擦といった不安定な世界情勢もあり、今後の沖縄への影響についても注視していく必要がある。

【業種別概要】

■  観光関連 〔 観光客数は維持も競争は一段と厳しく 〕

●10-12月期実績のBSIは-67.7で、大幅な下降超。入域観光客数は全体として前年の水準を維持しているが、空路客が減少気味。需給バランスの悪化もBSI低下に影響していると見られる。来期(1-3月)の見通しも厳しく、BSIは-22.6となった。

■ 建設・不動産関連 〔 建設は好調、不動産は厳しく 〕

●建設関連は、民需、官需ともに概ね好調を維持している。好調はまだしばらく続く見通し。一方、不動産関連は、景気が悪いと感じる事業者が増加した。分譲マンションの売れ行きが鈍っていることなどが影響しているとみられる。先行きへの不安も出ている。

■  食品・消費・サービス関連 〔 底堅く推移 人手不足と競争激化が継続  〕

●個人消費は全体として底堅く推移している。小売やサービス関連では、観光客による需要の押し上げが以前よりやや弱くなっているようだ。人手不足、店舗間競争、消費増税によるコスト高と反動減から、先行きに対しては厳しい見方も出ている。

【資本金別・地域別概要】

■  資本金別・現状判断と見通し

●10-12月期の景況は、資本金1000万円未満のみ「上昇」超となっている。1000万円以上では「下降」超となっている。

●1-3月期の景況見通しは、資本金1000万円未満のみ「下降」超となっている。1000万円以上では、概ね横ばいの見通しとなっている。

地域別・現状判断と見通し

●10-12月期の景況は、北部地域、中部地域、南部地域で「上昇」超。それ以外の地域は「下降」超で、特に那覇地域で-20.2の大幅な「下降」超となっている。

●1-3月期の景況見通しは、那覇地域(-16.7)のみ「下降」超の見通し。それ以外の地域では「上昇」超の見通しとなっている。

本文(PDF)

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《本調査の問い合わせ先》

株式会社海邦総研 (担当:地域経済調査部 瀬川)

〒900-0015 那覇市久茂地2-9-12-4F TEL:098-869-8724

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県内景気動向調査(20167-9月実績、10-12月見通し)